カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

カドデ・オオイガワ、2020年11月12日開店-静岡最大級「マルシェ」核の複合施設、大井川鐵道「門出駅」開業にあわせて

静岡県島田市の新東名高速道路島田金谷ICそばに、大井川鐵道としては35年ぶりとなる新駅「門出駅」と複合商業施設「KADODE OOIGAWA(カドデ・オオイガワ)」が2020年11月12日に開業した。
KADODE OOIGAWA.

新東名島田金谷IC周辺整備の中核施設

大井川鐵道新駅と複合商業施設は、島田市が2014年度に策定した「新東名島田金谷インターチェンジ周辺まちづくり基本計画」の一環として整備されたもので、複合商業施設の敷地面積は14,459㎡、延床面積は約5,200㎡、駐車場台数は約550台(島田市管理観光駐車場含む)。島田市・JA大井川・大井川鐵道・NEXCO中日本出資の「KADODE OOIGAWA(旧・賑わい創造舎)」が運営、“全国各地のオモシロ企画を発信する面白企画創造集団”を称する「トコナツ歩兵団」がプロデュースを担う。
大井川鐵道新駅の駅名称は、KADODE OOIGAWA社が大井川鐵道からネーミングライツを取得し決定したもので、新駅開業にあわせて隣接する五和駅も「合格駅」に改称した。

静岡県最大級のマルシェやレストラン、「巨大茶柱」も

KADODE OOIGAWAは、テーマに「日本の緑茶と大井川流域の農産物の体験型フードパーク」を掲げ、中核施設となる静岡県下最大級の農産物直売所「KADODE OOIGAWA マルシェ」には、大手鮮魚店「魚喜」や大手精肉店「肉処大久保(OM2ネットワーク)」、静岡地場大手弁当・惣菜店「天神屋」、地元名産品を取扱う「KADODE OOIGAWAショップ」といった生鮮専門店や物販店が出店。
KADODE OOIGAWA MARCHE.

そのほか、全国初となるSLに挟まれたビュッフェレストラン「農家レストラン Da Monde(ダ・モンデ)」や東京・中目黒に本店を構えるベーカリー「トラスパレンテ ラルーチェ」、地元・島田市の人気ラーメン店「麺屋 燕」、日本唯一のプロソフトクリーマー森川勇一郎氏監修によるソフトクリーム専門店「門出ソフト」、「緑茶B.I.Y.スタンド」といった飲食・物販店舗が出店。モニュメントとして巨大茶柱「MANDARA 茶柱」も設置された。
KADODE OOIGAWA 緑茶B.I.Y.スタンド。


巨大茶柱「MANDARA 茶柱」。

また、大井川鐵道新駅に併設する棟には、島田市の複合観光拠点「TOURIST INFORMATION おおいなび」(延床面積約400㎡)や大井川鐵道・天神屋共同運営の「A STATION KIOSK」といった飲食店が出店。おおいなびには「緑茶水道」や「緑茶色の郵便ポスト」も設置された。
TOURIST INFORMATION おおいなび。


おおいなびの「緑茶水道」。

体験型アトラクションも併設、SLの復元展示も

そのほか、体験型アトラクション「工場体験 緑茶ツアーズ」やキッズパーク「ちゃめっけ」、イベントスペースといった施設を併設。イベントスペースの「SL広場」には、2007年の廃車後部品供給用として留置されていた国鉄→大井川鐵道の蒸気機関車「C11 312」(1946年製造)が展示されている。

C11 312.

KADODE OOIGAWA

住所:静岡県島田市竹下62
営業時間:午前9時~午後7時

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ザ・モール春日、2020年10月31日閉店-アクロスモール春日として11月2日暫定開業・リニューアルへ

福岡県春日市にあった西友が運営するショッピングセンター「ザ・モール春日」が2020年10月31日に閉館した。
建物は大和ハウス系の運営となり「アクロスモール春日」として11月2日より営業を開始している。

ザ・モール春日。

ザ・モール春日、23年の歴史に幕-西友は運営継続

ザ・モール春日は1997年3月に西友を核とするショッピングセンターとして開業。店舗面積は26,816㎡。
同店は開業以来長らく西友が所有、同社が管理・運営しており、小倉唯一の西友だった「ザ・モール小倉」が2015年に閉店した後は九州唯一のザ・モールとなっていた。一方で、同店は2020年4月にJLLモールマネジメントの管理に移行。西友が運営するザ・モールとしては2020年10月31日に閉館することとなった。
西友による運営の終了に伴い、専門店街では10月31日よりセゾンカードによる割引などが終了しているが、西友は出店継続するため西友直営売場での割引は継続する。

公式サイトより。

11月2日から大和ハウス系商業施設に-改装しながら営業

ザ・モール春日は、大和ハウス系の大和情報サービスが運営を引き継ぐこととなった。
旧モールは、2020年11月2日より「アクロスモール春日」として改装しながらの営業を開始している。西友についても営業しながら改装をおこなう。
今後は新たなテナントの導入なども期待される。

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東急ハンズ川崎ダイス店、2020年12月31日閉店-ハンズ「エリアブロック運営」1号店、アトレ店に実質統合

神奈川県川崎市の東京建物系複合商業施設「川崎DICE(川崎ダイス)」の5階で営業する大型雑貨店「東急ハンズ川崎ダイス店」が、2020年12月31日をもって閉店する。

川崎小美屋跡地に開業した東京建物の大型複合施設

川崎DICEは、2003年9月に「川崎駅北口地区第3西街区市街地再開発」の一環として開業。建物は地上11階地下2階建、商業フロアは地上9階~地下2階、店舗面積は22,232㎡。東京建物が所有、同社傘下のプライムプレイスが運営する。

川崎ダイス。

当地はマイカル系(のちの「さくら野百貨店」)の地場老舗百貨店「ダックシティ小美屋」跡地であり、再開発計画当初は百貨店・ファッションビル「川崎ビブレ」と映画館「ワーナマイカルシネマズ」を核とする複合商業施設を建設する予定であったが、2001年9月のマイカルグループ民事再生法申請により工事が中断。
東京建物グループによる大型専門店主体の商業施設として計画を見直したうえで再開業した。

小規模・多店舗化の「エリアブロック運営」1号店

東急ハンズ川崎ダイス店は、2003年9月の開業にあわせて「東急ハンズ川崎店」として開店。2018年2月のアトレ川崎店開店を機に現在の店名に改称した。店舗面積は約2,440㎡、営業面積は約1,750㎡。同社としては2000年3月の名古屋店(三交グループFC店舗)に次ぎ国内15店舗目、関東では8店舗目であった。
川崎ダイス店は「エリアブロック運営1号店」として、従来同社が特徴としていた「大型店舗」「全店独立型運営」から脱却。既存大型店(東急ハンズ横浜店)を母店、中型店(川崎ダイス店)をデポ店として位置づけることで、多店舗展開可能な事業モデルを構築、運営の効率化を図った。
同社は1976年11月の1号店(藤沢店)開店以来、市街地立地の多階層型店舗を特徴としており、新宿駅・名古屋駅ビル出店時にも同様の店舗構造を踏襲していたが、川崎ダイス店を機にワンフロアの中型店や小型店(ハンズビー)主体に出店戦略を転換。大都市圏のファッションビルやモール、地方都市に出店地域を拡大することとなった。
一方で、東急ハンズは2018年2月にアトレ川崎にも出店。徒歩圏で2店舗が併存するかたちとなっていた。アトレ川崎店は店舗面積1,700㎡とダイス店よりも少し狭いものの、ダイス店の後継店舗となる。

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イオン仙台宮町店、2020年11月11日開店-東照宮駅近くのイオンエクスプレス、事実上の増床移転

宮城県仙台市青葉区のJR仙山線東照宮駅近くに、イオン東北の食品スーパー「イオン仙台宮町店」が2020年11月11日午前9時に開店する。

イオン仙台宮町店。

仙台宮町のイオン、事実上の増床移転リニューアル

イオン仙台宮町店は、北海道・東北地場大手パチンコ店「ライジング宮町店」跡地に建設中の24時間営業スポーツクラブ「ルネサンス仙台宮町24」1階に出店するもので、売場面積は725㎡。同年4月の「イオン石巻駅前店」に次ぎ宮城県内27店舗目となる。
出店予定地の300m圏内では、2020年9月27日まで同社の都市型食品スーパー「イオンエクスプレス仙台宮町店」(2018年開店)が営業していたため、事実上の増床移転となった。なお、同店は旧カクダイジャスコ跡にも近く、昔からイオンと縁がある地といえる。
仙台宮町店では、コンセプトに「まちで働く人に、まちで暮らす人にちょうどいいもの、今欲しいものが揃う店」を掲げ、農産売場では産地直送の野菜や果物、水産売場では「お魚屋さんのお鮨」コーナーや単身世帯・二人世帯に最適な容量のお造り、惣菜売場では季節の野菜や地元・宮城の食材を使った「金華さばの味噌焼弁当」「7種具材の天丼」、焼き立てパンコーナーでは「ハンバーガー」「フィッシュバーガー」などの調理パンや「バタール」「ミックスピザ」を展開。スポーツクラブ利用者向けの商品として、プロテインバーやプロテインパウダーといったたんぱく質商品コーナーを設ける。

また、近隣の総合スーパー「イオン仙台幸町店」(仙台市宮城野区)が管轄するネットスーパーで注文した商品を受取可能な「おうちでイオン イオンネットスーパー店舗受け取りサービス」店舗受取サービスを12月1日から開始。時短で、限りなく非接触での買物が可能になるため、感染症予防対策の1つや買物時間短縮サポートとして提案するとしている。

イオン仙台宮町店

住所:宮城県仙台市青葉区宮町4-7-3
営業時間:午前9時~午後11時(平日)
営業時間:午前9時~午後9時(土日・祝日)

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ライフ中崎町駅前店、2020年11月11日開店-梅田から徒歩圏・大阪メトロ谷町線中崎町駅近くに

大阪府大阪市北区万歳町にライフコーポレーションの食品スーパー「ライフ中崎町駅前店」が2020年11月11日に開店する。
ライフ中崎町駅前店。

「通勤通学」「単身」「健康」特化のコンパクトライフ

ライフ中崎町駅前店の建物は地上2階建、営業フロアは1階、売場面積は890㎡、年間売上目標は15億円。
お客様の多様な生活シーンに寄り添う都心型駅前店」として、大阪メトロ(旧・大阪市営地下鉄)谷町線中崎町駅から約50mという距離、商圏内単身世帯の割合(66.5%)が大阪府平均を28.9%上回るという立地特性を活かした店作りをめざす。
その一環として、通勤・通学客や単身世帯を対象とした時短・簡便商品や少量目・個包装・ばら売り商品の拡充に加え、健康志向の高まりに対応した「身体にやさしい」商品を強化。有機JAS認証取得農産物や植物性タンパク質使用商品(大豆ミート・アーモンド飲料・オーツミルク)の取扱いに加え、栄養補助食品をコーナー化する。
また、現金のやりとりがない「キャッシュレスフルセルフレジ」(3台)を導入、新しい社会環境に対応したスムーズなお会計を実現するとしている。

ライフ中崎町駅前店

住所:〒530-0028 大阪府大阪市北区万歳町2-15
営業時間:9時30分~24時

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イオン仙台一番町店、2020年11月25日開店-宮城県内初「レジゴー」導入、高級スーパー「明治屋」同居

宮城県仙台市青葉区の仙台市営地下鉄東西線青葉通一番町駅近くに、イオン東北の食品スーパー「イオン仙台一番町店」が2020年11月25日午前8時に開店する。

イオン仙台一番町店。

東北随一の繁華街「一番町」にイオンの新店舗

イオン仙台一番町店は日本生命仙台NSビル1階に出店するもので、売場面積は664㎡。イオン東北の宮城県内店舗としては28店舗目。
仙台一番町店では「イオン仙台宮町店」(11月11日開店)と同様、コンセプトに「まちで働く人に、まちで暮らす人にちょうどいいもの、今欲しいものが揃う店」を掲げ、水産売場では「お魚屋さんのお鮨」コーナーや単身世帯・二人世帯に最適な容量のお造り、畜産売場ではイオン直営牧場の「タスマニアビーフ」やお肉がメインの即食惣菜「おつまみオードブル」、惣菜売場では季節の野菜や地元・宮城の食材を使った「金華さばの味噌焼弁当」「7種具材の天丼」、焼き立てパンコーナーでは「ハンバーガー」「フィッシュバーガー」などの調理パンや「バタール」「ミックスピザ」を展開する。
また、イオンとしては宮城県内初となる「どこでもレジ レジゴー」を導入。従来のレジに加えて、店舗貸出スマホで買物客が商品をスキャン、専用端末機で支払いできるようにするなど、「ショートタイムショッピングサービス」「新しいお買物スタイル」を提案するとしている。

高級スーパー「明治屋」と同居する形に

日本生命仙台NSビル1階には長らく、高級食品スーパー「明治屋仙台一番町ストアー」が出店。明治屋直営店舗としては数少ない生鮮食品取扱いの大型店舗であったが、2020年9月24日に店舗改装工事を開始、10月1日に縮小リニューアルを実施していた。
イオン仙台一番町店の開店後も明治屋は営業を継続するため、ビル1階にイオンと明治屋が同居する形式となった。

イオン仙台一番町店

住所:宮城県仙台市青葉区一番町1丁目2番25号
営業時間:午前8時~午後10時(平日)
営業時間:午前9時~午後9時(土日・祝日)

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ハッピーロード大山商店街の再開発・東武大山駅高架化、2020年度中に着工へ

東京都板橋区の東武東上線(東上本線)大山駅前にあるアーケード商店街「ハッピーロード大山商店街」を再開発し、中央部に中野通りを延伸してその周辺にタワーマンションなどを建設する「大山町クロスポイント周辺地区第一種市街地再開発事業」計画の概要が2019年6月に発表され、さらに11月には大山駅附近の約1.6キロメートル区間の高架化計画案が東京都の都市計画審議会で可決された。
地域は再開発に向けて大きく動き出すことになる。

ハッピーロード大山商店街。

賑わう商店街として知られた大山商店街、再開発へ

ハッピーロード大山商店街は東武東上線大山駅前にある商店街で、23区では有数の人通りが多いアーケード商店街として知られる。
大山商店街では、かねてから中央部を分断するかたちで都市計画道路補助第 26 号線(都道420号線中野通り)の建設が計画されていた。「大山町クロスポイント周辺地区第一種市街地再開発事業」はこの中野通り周辺の0.7ヘクタールを再開発するもの。
現在、再開発エリア周辺にはマルハン、トモズ、ダイソー、スーパーみらべるなどが立地する。

再開発エリア周辺。

再開発組合は2019年6月7日に設立されており「住友不動産」、「フージャースコーポレーション」が参加する。

再開発エリア図。

タワーマンション2棟を核に商業施設を併設

再開発街区はA・B・C・Dの4街区に分けられる。
A・D街区には26階建てのタワーマンションが、B街区には8階建てのマンションが建設される。3棟のいずれも下層階が商業施設となる。また、C街区には3階建ての商業ビルが建設される。

再開発後イメージ。

A・D棟の間には幅員20メートルの都市計画道路補助第 26 号線(都道420号線中野通り)が通るかたちとなる。

低層部・商店街部分のイメージ。

大山駅は2030年度までに高架化へ-駅前広場も整備

また、2019年11月24日には東武東上線大山駅附近、約1.6キロメートルの高架化計画案が東京都の都市計画審議会で可決された。

大山駅。

これにより、東上線大山駅は2030年度までに高架化される。これにあわせて大山駅前エリアでは駅前広場などを造る再開発も計画されており、大山駅周辺の光景は大きく変わることとなる。
一方で、大山駅周辺では再開発に反対する動きも起きており、計画通りの竣工となるかは不透明な面もある。

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GU、韓国から2020年8月に完全撤退-ロッテと合弁、ユニクロも9店閉店

大手アパレルグループ「ファーストリテイリング」(山口市)傘下のファストファッションブランド「GU(ジーユー)」(山口市)は、2020年7月をもって韓国市場向けオンラインショップをサービス終了、8月に韓国国内全店舗を閉店した。

ロッテと提携し韓国事業拡大進めたファストリ

ファーストリテイリングは、2004年12月に韓国大手財閥「ロッテグループ」の小売事業中核会社「ロッテショッピング」(ソウル市中区)との合弁事業として現地法人「FRL Korea(エフアールエル・コリア)」(ソウル市松坡区)を設立。(出資比率はファストリ51%:ロッテ49%)
韓国現地法人は、2005年9月にユニクロ韓国1号店を「ロッテ百貨店永登浦店」「ロッテ百貨店仁川店」「ロッテマートワールド店」に3店舗同時出店。2018年9月にGU韓国1号店を「ロッテワールドモール」に出店するなど、ロッテ系商業施設を中心に多店舗化を推し進めたため、2020年4月30日時点での総店舗数は日本・中国大陸に次ぐ182店舗となっている(ユニクロ179店舗、GU3店舗)。

不振続いた韓国GU、わずか2年ほどで撤退

FRL Koreaは、2019年8月にGU韓国2号店をロッテグループの新店舗「ロッテモール水枝」(京畿道龍仁市水枝区)に、同年9月にはGU韓国3号店を京紡グループ(京城紡績)の超大型ショッピングモール「京紡タイムズスクエア」(ソウル市永登浦区)に出店するなど、ユニクロ同様の多店舗展開を目指したが、韓国では日本よりもネット通販での衣料品購入が多いといい「Eコマースを含めたビジネスネットワークの再構築の必要性や、新型コロナウイルス感染拡大の影響など先行きの不透明感」を理由に、韓国でのGU事業終了を決定したとしている。

GU 永登浦タイムズスクエア店

ユニクロも相次ぎ閉店-日本製品不買運動の影響も

ファストリ柳井正会長は、以前より韓国市場を「重要な市場」と評し、ユニクログローバル旗艦店の早期出店など重点投資を進めていた。しかし、2019年夏より韓国国内で日本製品不買運動が激化しており、2020年現在も日本商品の排斥運動は続いているため、同時期に店舗網の強化を打ち出したGUの売上に少なからず影響を与えたとみられる。
不買運動の影響はユニクロにも及んでおり、ユニクロは2020年8月中に韓国内の9店を閉店。閉鎖店のなかには旗艦店であるソウル市の江南店も含まれる。
FRL Koreaは、GUの韓国市場撤退後もユニクロの韓国市場向けオンラインショップを通じて一部商品の販売を継続するとしているが、2020年6月現在詳細は発表されていない。
ユニクロの店舗は2020年8月末には全韓で165店舗となる。

2020年8月まで閉店した韓国GUの店舗
  • GUロッテワールドモール店
  • GUロッテモール水枝店
  • GU永登浦タイムズスクエア店

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ローソン、中国で「プレハブ」「激セマ」新業態を2020年7月31日から展開-1号店はローソン南京玄武公園店

中華人民共和国江蘇省南京市に、ローソンとしては中国初となるプレハブ型狭小店舗「ローソン南京玄武公園店」(2店舗)が2020年7月31日に開店した。

ローソン南京玄武公園店。(小型コンビニ/微博より引用)

日系コンビニで初めて中国進出を果たしたローソン

ローソンは、1996年2月に上海市政府から招聘を受けて中国流通大手グループ「華聯集団(現・百聯集団)」との合弁会社「上海華聯羅森(上海ローソン)」を設立。同年7月に中国1号店を出店した。
ローソンは中国進出当初、上海市近郊に特化した店舗展開を行っていたが、2010年からは北京市・大連市・重慶市に現地子会社を設立、2014年からは江蘇省・浙江省で地場企業とのメガフランチャイズ契約を締結、2016年からは武漢市・合肥市でパートナー企業とのエリアライセンス契約を締結するなど、2020年までに3,000店舗体制を目指すべく出店エリアと店舗数の拡大を推し進めている。

標準店舗と比べ「1/10」の超小型コンビニ・売店型店舗に

ローソンのプレハブ型店舗2店舗は南京市玄武公園に出店するもので、店舗面積は標準店舗(約15坪)の1/10となる約1.5坪(約5㎡)。羅森(中国)投資(ローソン中国HD)によるとPanasonicの中国現地法人「松下電器(中国)」と共同開発したという。

ローソン南京玄武公園店(売店/微博より引用)

プレハブ型店舗は、店舗の移動や再設置が容易なプレハブ素材を活用することで、店舗建設期間を大幅に短縮、従来出店困難であった公園・建設現場・駐車場といった立地にも出店エリアを拡大可能、断熱材増加による熱伝導の抑制や遠隔監視により省エネルギー効果が期待できるとしており、2020年度中に10店舗以上のプレハブ店舗出店を目指すという。
日本では、駅の売店などでかなり狭いコンビニを見ることができ、こうしたノウハウも生かすことになると思われる。

日本の同規模の店舗(ファミマ)。

遅れを取る中国ローソン、狭小店で追い上げ目指す

ローソンは2004年に中国進出したセブンイレブンやファミリーマート、中国地場資本のコンビニとの競合もあり、長らく店舗網拡大に遅れを取っていたが、上記のメガフランチャイズ契約・エリアライセンス契約締結といった施策もあり、2017年2月には中国1000店舗を達成、2019年1月には中国2000店舗を達成するなど、急速な追い上げをみせている。
今後は新規出店が容易な「プレハブ型店舗」「狭小型店舗」でさらなる店舗網の拡充を図るものとみられる。

ローソン南京玄武公園店(2店舗)

住所:中華人民共和国江蘇省南京市玄武区 南京玄武公園
営業時間:16時間営業

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レナウン、消滅へ-2020年10月30日に民事裁定手続き廃止し「破産」に

2020年5月15日に民事再生法の適用を申請していたアパレル大手「レナウン」(本社:東京都江東区)が、10月30日に東京地裁より民事再生手続廃止決定を受けた。
これにより、同社は近く破産開始決定を受ける見通しで、118年の歴史に幕を下ろすことになる。

レナウン本社が入居する有明・TFTビル。

複数ブランドは他社が引き継ぎへ

レナウンの主要ブランドのうち、小泉グループの小泉アパレルが「SIMPLE LIFE(シンプルライフ)」「element of SIMPLE LIFE(エレメントオブシンプルライフ)」を、同じく小泉グループ傘下となっているオッジ・インターナショナルが「Aquascutum(アクアスキュータム)」と「D’URBAN(ダーバン)」、「STUDIOby D’URBAN(スタジオバイダーバン)」のブランドやブランドライセンス、一部店舗を引き継ぐことを発表しているほか、水甚が米国に本社を置く「Arnold Palmer(アーノルドパーマー)」(ただし店舗は全て閉店)のライセンスを引き継ぐことを発表している。

レナウンの沿革やこれまでの過程などは前記事を参照

レナウン、主要5ブランドを小泉グループに売却-2020年8月21日発表、ダーバンなど存続へ

 

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